胆汁酸研究会の発足

内田 清久

シオノギ研究所・神戸女子大家政学部


写真

 1978年頃、我々のグループはラットの生涯に渉るコレステロール・胆汁酸代謝の変化を研究対象としており、大阪大学、神戸大学、兵庫医科大学、京都大学の胆汁酸研究仲間と年1回の討論会を持っていた。その頃、偶々何かの学会で筑波大学の大菅俊明先生、広島大学の穂下剛彦先生、北海道大学の牧野勲先生も同じように地域の胆汁酸研究の集まりを持っていることが判り、大阪大学の山村雄一先生を会長にお願いして統一した研究会を持つ事になった。そして、1979年12月1日に大坂の日生研修所に集まったのが胆汁酸研究会の始まりであった(たんじゅうさん 12: 2, 2013から引用)。


 この研究会は年一回、晩秋から初冬の時期に開催されることになったが、第2回胆汁酸研究会は1980年11月29日に阪大病院新館8階の講堂で開催された。この会には鳥取大の山崎三省先生、広島大の数野太郎先生も出席された。添付の寫眞はパーティの後で撮ったスナップである。


 初代会長の山村雄一先生は数々の名言を残された先生であった。「この研究会は手弁当の勉強会である。何かしら掴んで帰るように」「不毛の研究をしてはいけない」などなどいまだに記憶に残るお話であった。1990年6月に山村先生が逝去され、この年から筑波大学の大菅俊明先生が会長を務められた。次いで、2000年からは旭川医科大学第二内科の牧野勲先生が第三代の会長に就任され、牧野先生のご退任に伴い2006年から帝京大学医学部内科の滝川一先生が現在の第四代会長に就任されている。